発酵月餅 発酵丸。(6個入り)<オリジナル商品>
発酵月餅 発酵丸。(6個入り)<オリジナル商品>
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おいしい、めでたい、発酵月餅「発酵丸。」
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2023/1/27(金)発売の「Hanako No. 1217」に掲載されました。
古くから伝わる月餅をアップデートして生まれたオリジナル菓子です。独特な風味の秘密は、餡にたっぷり練り込んだ一休さん秘伝の一休寺納豆。応仁の乱で疲れた人たちに「元気を出して!」と食べさせたうま味いっぱいの発酵大豆です。
入学や就職、出産はじめ、苦労をはげますお祝いの場にぴったり。お花見やお月見など、季節を愛でる場にもお持ちください。
そのまま食べるのはもちろん、少しだけトーストすると香ばしい香りと、みたらしのような甘じょっぱさが広がります。お茶やコーヒーと合わせて、おやつにもどうぞ。
名称:菓子
内容量:6個
原材料:白生あん(いんげん豆)(国内製造)、砂糖、小麦粉、バター、くるみ、液卵、生クリーム、発酵風味料、加糖卵黄、水飴、一休寺納豆(大豆、はったい粉、麹、その他)、バターミルクパウダー、食塩/トレハロース、膨張剤(一部に小麦・卵・乳成分・くるみ・大豆を含む)
製造元:有限会社木村屋(山形県鶴岡市覚岸寺字水上249−1)
特定原材料28品目:小麦、卵、乳成分、くるみ、大豆
※手作りのため、焼き印のかすれなど、個体差がございます。
予めご了承いただきますよう、お願いいたします。
月餅って、なんだっけ?
古くは、中秋の名月を祝う中秋節でしか食べられない特別なお菓子でした。中国では、 今でも中秋節は祝日にもなる大切な年中行事。月餅といえば、茶色い皮で 小豆餡が包まれているイメージですが、中国ではひき肉やカレーが入ったおかず味も。色んなバリエーションが生まれるほど、広く親しまれています。
読んで学ぼう!一休寺納豆のバックストーリー
ある日、発酵デパートメント事務局のもとに京都市京田辺の一休寺というお寺の住職から郵送物が届きました。
そこには、
「500年ほど前からうちの境内でつくっている納豆を送ります。これはどのような発酵食品なのか、一度見にきませんか?」
と書かれた手紙とともに、真っ黒な粒状の豆が入っていました。一口かじってみると、チーズのような濃厚な旨味とかぐわしいしょっぱさが調和した不思議な味わい。少なくとも一般的な納豆ではないことは確実。これは一度現場に行ってみないと…!ということで、後日京田辺を訪ねてみたら、興味深い歴史が浮かび上がってきたのでした。
応仁の乱のレスキュー食
ふだんなかなか訪れる機会のない近畿ののんびりした郊外、京田辺。そこにあらわれたのは、お洒落なシトロエンの車に乗った一休寺を営む田邉さん夫妻。そして案内されたのは、手入れの行き届いた庭が印象的な、まごうことなき名刹(めいさつ)酬恩庵…!
で、そんな美しい寺の境内に突如あらわれる大きな木桶群。半野外のような環境で、例の黒い豆粒が熟成させられているのです。住職に訪ねてみたところ、その起源は応仁の乱の頃と言い伝えられているよう。
戦乱で焼け落ちた都の難民たちに、僧侶たちが滋養ある保存食として分け与えていたレスキュー食として始まったものが、600年近くスタイルを変えず寺の境内で醸され続けているミラクル…!
豆鼓の製法と酷似
住職に製法を訪ねてみたところ、蒸した大豆の粒に麹菌を付けて豆麹とし、そこに麦の粉と塩を混ぜて豆粒状のまま発酵・熟成させて仕上げるそう。
住職は「納豆」と言っていますが、醸造法的には納豆菌の関与はありません。浜納豆のような、近畿〜東海の一部でつくられる麹菌をスターターとして発酵させる「麹納豆」の系譜であることは間違いない。
もっと言えば、半野外で蒸した大豆を粒ごと麹にして塩漬けにし、麦の粉を振って発酵させる…という手法は、中国の醤(ひしお)の原点の一つである豆鼓(とうち)と似ている、というかほぼ同じ。
寺系麹納豆界(という界があるかどうかは知らないか)の代表格である大徳寺納豆は大豆を蒸すのではなく煮る。その結果大豆がかなり柔らかくなり、一休寺の納豆のようなしっかりした粒感にはならない。中国の一般的な豆鼓により近いのは一休寺納豆のほう。製法はほぼ同一、違うのはカビの種類(日本のコウジカビ or 中国のクモノスカビ)だけ。
つまりこの納豆は、大陸から豆鼓、つまり醤が渡ってきた歴史を刻印しているモメンタムな発酵ブツなのではなかろうか?


