【お正月レシピ】スープ作家・有賀 薫さんの白味噌雑煮

お雑煮は全国各地、各家庭で違いがあり、話を聞くだけでもワクワクするもの。スープ作家の有賀 薫さんは、どんなお雑煮を食べているのでしょう。作り方に迷いがちな白味噌のレシピを、毎年のお雑煮のお話とともに教えてもらいました。

作ってみると、有賀さんの「白味噌のポタージュ」の言葉に膝を打ちたくなります。 


有賀 薫さん

スープ作家。10年間の家庭でのスープ作りをもとに、素材の味を生かしつつ料理の迷いをなくすシンプルスープを発信している。著書は『スープ・レッスン』『ライフ・スープ』『有賀薫の豚汁レボリューション』など多数。

11月29日より、新刊『私のおいしい味噌汁』が発売中!

発酵デパートメントでは、毎年スープのレシピ動画と発酵調味料をお送りするスープサブスクを募集しています。


白味噌雑煮

▼材料(2人分)

(だし)
水 600mL
だし昆布 7g 

(具)

にんじん 3cm
かぶ 1個
里芋 1~2個 
白味噌 140g前後(大さじ7~8)※今回の味噌は塩分3.79%
餅(丸餅) 2個

(あれば)柚子皮、削り節、三つ葉など

※今回、白味噌は「京・丹波白みそ」、だし昆布は「羅臼昆布(しっぽ)」を使用しています。

▼作り方

[だしの準備]
鍋に昆布と分量の水を入れて、30分ほど置いておく。


1. 野菜の下ごしらえ
かぶは皮をむいて1.5cmほどの輪切りに、にんじんは皮をむいて4枚に輪切りにする。里芋は洗って皮をむき、1.5~2cmの輪切りにして、柔らかくなるまでゆでておく。



※ポイント1
京都では、雑煮大根という細い大根を使います。今回は代わりに手に入りやすいかぶを使いました。通常の大根を使ってもOKです。その場合は里芋と同じように下ゆでしておきます。

※ポイント2
里芋の下ごしらえはレンジでも!皮付きのままひとつずつふんわりラップに包み、600Wのレンジに1個につき2分から2分半ほどかける。串を通してやわらかくなっていたら、少し冷まして皮をむき、輪切りにする。(熱いのでやけどに気をつけて!)


2. 昆布だしをとって具を煮る

鍋を中火にかける。煮立ってきたら昆布を取り出し、にんじんとかぶを加え、やわらかくなるまで10分ほど煮たら、下茹でした里芋を加える。白味噌を溶きいれ、2~3分煮込む。味をみて薄いようなら白味噌を足す。

3. 餅をゆでて盛りつける
別鍋に湯をわかし、餅を入れて柔らかくなるまで弱火で煮る。盛りつけるときは、まず野菜をお椀に入れ、餅をのせ、汁を張る。好みで削りかつお、柚子の皮、三つ葉などを添える。


お雑煮について

日本各地のお雑煮は実にいろいろです。私は東京出身なので、実家は昆布かつおと鶏肉のだしを合わせ、焼いた角餅、大根、にんじん、しいたけ、小松菜、かまぼこ、三つ葉、柚子などを賑やかに盛り合わせたお雑煮でした。現在、毎年正月に作っているお雑煮は、それをベースに自分なりにもう少しシンプルにしたものです。


▲家の正月雑煮

ある年、京都風の白味噌雑煮を食べる機会がありました。それは、甘くてとろりとして、まるで白いおしるこのよう。お餅も丸くてゆでてあるからやわらかい。まるで白味噌のポタージュでした。
それまで自分の食文化になかった白味噌は、何度使ってみてもピンとこなかったのですが、そのときはじめて、白味噌仕立ての汁のおいしさを知りました。

試行錯誤しつつ作ったのがこの白味噌雑煮のレシピです。
白味噌には強いかつおだしや煮干しだしより、精進の昆布だしがよく合います。かぶ、にんじん、里芋、やさしい味の根菜をやわらかく煮て、丸餅と合わせます。一番のポイントはたっぷりと味噌を使うこと。塩分量の少ない白味噌はたくさん入れても大丈夫ですが、京都では通常の白味噌よりさらに甘口の、お雑煮用の白味噌が使われます。昔は年末になると各家庭で仕込んでいたようです。

できれば野菜は下ゆでしておくとよいのですが、多少の煮崩れを気にしないのであれば、だしで煮ても構いません。煮ると少し水量が減るので、だしを少し足すか、味噌で調節してください。
(今回は最終的にだし500mLに対し味噌140g使っています)


今回使ったアイテム

京・丹波白みそ500g|片山商店

この「京・丹波の白味噌」はとりわけ麹たっぷり! そのままスプーンでなめてみると、上品な甘みがあり塩分控えめ。大豆ペーストのおやつみたいな味わいで、お味噌汁にするとこっくり濃厚です。

詳しくはこちら

羅臼昆布(しっぽ)|羅臼漁業協同組合

北陸で好まれた超高級昆布。味もしっかり、香りもしっかりでインパクト大な味になります。
合わせ出汁にしなくてもじゅうぶんすぎるぐらい味が決まります。

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