スペシャルなレギュラーになりたい。私たちの「WaiWaiゆずみそゴーゼ2023」|五味醤油×haccoba×発酵デパートメント

▲「WaiWaiみそゴーゼ」発売記念イベントのWaiWai集合写真

haccobaさんの「WaiWaiみそゴーゼ」は2022年のコロナ禍に取り組みがはじまり、好評だったことから今年も発売。はじまりは一体何だったのでしょうか。haccobaの佐藤さん、五味醤油のお兄さんにお話をうかがったら、文字通り、ワイワイ!してできたお酒だとわかりました。

 

お話を聞いた人

haccoba代表兼醸造家 佐藤 太亮さん

五味醤油の6代目 五味 仁さん


WaiWaiゆずみそゴーゼ、好評発売中!

▲2022年、3社のコラボレーションにより「WaiWaiみそゴーゼ」が誕生。2023年3月に第2弾となる企画が立ち上がり「WaiWaiゆずみそゴーゼ」が誕生しました。現在、発酵デパートメントでは味噌のセットを販売中。


はじまりはオクトーバーフェスト。労働者の飲みものを作るぞ!

▲昨年販売した「WaiWaiみそゴーゼ」

ーー2022年に「WaiWaiみそゴーゼ」を作りはじめたのはなぜでしょう?

佐藤さん:最初はヒラクさんからお話をもらったのが、はじまりかなぁ。haccobaは、ちょうどコロナ真っ只中に立ち上げて、ヒラクさんに色々と応援してもらいました。

共同でオンラインイベントを配信したり、初期の頃から「タンク1本買って、発酵デパートメントで扱うから」と言ってくれたりしていて、それの延長線上でできたんです。

五味兄:そうそう。立ち上げのとき、ヒラクくんは「俺に任せろ」みたいな感じだったね。

佐藤さん:そこから具体的な企画ができたのは、2021年のオクトーバーフェストのときです。五味さんとヒラクさんと、当時haccobaで醸造を手がけていた、いま「ぷくぷく醸造」を立ち上げている立川さんが、たまたま居合わせて「一緒にやろうよ」みたいな感じで。

五味兄:すごく軽いノリで。

ーーそのとき、既にみそゴーゼのアイデアはあったんですか?

五味兄:ヒラクくんが気にかけているのも知っていたし、僕も立川くんに先輩風を吹かせて、「味噌を入れて労働者の飲みものを作るぞ」ってそそのかしたの。立川くんはhaccobaに入る前に全国の酒蔵を回っている期間があって、山梨に滞在している間はウチのスペースを貸してたから。

あのときはちょうど、haccobaに入社してお酒の設計ができるようになって、新しい取り組みをはじめるぞっていうタイミングだったんだよね。

ーー第一弾のみそゴーゼは、作ってみてどうでしたか?

佐藤さん:昨年の第一弾は、副原料に五味さんの味噌とホップ、山椒を加えました。

ミネラル感が程よくて、手前味噌ながらかなり好評だったんじゃないかと思っています。味噌が本当に入っているのか聞かれるくらい、ナチュラルな仕上がりでしたね。

五味兄:できてすぐに飲んだのも良かったし、ついこの前、1年冷蔵庫で熟成させたのも飲んだけど、本当にうまかったよ。

生酒だったから寝かせたらどうなるかなと思ったけど、熟成にも耐えてむしろうまいような気がした。

佐藤さん:本当ですか。面白い、飲んでみたいなぁ。

第二弾は柚子胡椒をアクセントに。パンチもボディもある仕上がり

ーー今年の第二弾はどうですか?

佐藤さん:
今回はゆずと味噌と唐辛子を加えた「ゆずみそゴーゼ」にしました。塩味もうまみもしっかり出て、昨年よりはパンチがある仕上がりです。

五味兄:鶏肉の照り焼きや塩麹の鶏ハムなんかもあいそうだよね。ちょっと温めて飲んでもおいしいと思う。

佐藤さん:今年も同じような形で作ることもできたのですが、現状haccobaは「はなうたホップス」以外は同じものを作らないと決めているんですね。コラボ先は同じでも、少しずつ変化を加えています。やってみて「もっとこうした方が面白いかも」と思ったら、ガンガンチャレンジしていきたい。

今回は昨年よりも少しパンチがあってもいいんじゃないかって思ったのと、和のスパイスやハーブの要素を入れたかったので、イメージを膨らませて柚子胡椒のような要素を加えることにしました。

ーーなぜ、柚子胡椒を選んだのですか。

佐藤さん:きっと味噌にあうだろうなと思ったのと、ゆずは私たちの醸造所がある福島県南相馬と浜通りでつながる楢葉町の名産です。唐辛子はご近所で生産者さんがいらっしゃったというのもあって、柚子胡椒にしてみようかなって。

ゆずは楢葉町の松本広行さん、黄色唐辛子は「小高工房」さんのものを使いました。

ーー味噌やゆずって、醸造のどの段階で入れるものなんですか?

佐藤さん:副原料を順番にいうと、ホップは酒母の段階で煮汁を加えて、味噌は発酵の中期、発酵の一番最後にゆずと唐辛子、再びホップを入れています。味噌はお米100キロに対して3kg前後使用しました。


▲五味さんファミリーの田んぼ

ーー今回は、お米も五味さんファミリーが作ったものを使っているんですよね。

佐藤さん:そうです。五味さんが作った食用米をうちに送ってもらって、ほぼそのまま使いました。

五味さん:一般的な精米機にかけて、100kg弱だね。昨年から、近くに住むtetotetoのふたりや、カレー屋さんも誘って五味ファミリーとしてお米を作ることにしたんだよ。

隣町に祖母がお米を作っていた田んぼがあって、近所のおじさんにお願いしていたんだけど、年齢的に続けるのが難しくなってしまって。いわゆる休耕田になってたの。そこで作ったお米がまさかお酒になるとは思わなかったけど。

味噌用麹で醸す、新たな試み

▲麹とは米や麦に麹菌を生やしたもの。味噌や醤油、日本酒など私たちの身近な発酵食品に使われています。

五味兄:あと、そうだ。麹菌もうちで使っている味噌用を使っているんだった。

佐藤さん:そう。今回は最初の麹作りのときに、味噌用の麹菌を五味さんに分けてもらって仕込みました。

ーーえ!!味噌用と日本酒用の麹って、どう違うんでしょうか。

佐藤さん:麹菌は酵素の働きで、お米の色んな栄養を分解します。それによって、うまみや甘みが引き出されて、お酒や味噌の味わいにもつながります。

その麹菌も種類によって、タンパク質をアミノ酸にするのが得意なもの、でんぷんを糖にするのが得意なもの…と特性が違うんです。

五味兄:味噌なら、タンパク質を溶かしまくってアミノ酸のうまみが増すような麹菌を選ぶことが多いね。

佐藤さん:反対に、僕たちはでんぷんを糖にするのが得意な麹菌を選ぶことが多いですかね。日本酒の場合、麹菌が分解した糖を酵母がアルコールに変えて、お酒になるんです。そして、糖が日本酒の甘みでもあります。

ーー真逆なんですね。

佐藤さん:そうですね。味噌ではうまみにつながるアミノ酸は、日本酒では多すぎると味のバランスを取るのが難しいこともあります。

今回はアミノ酸をどうお酒として表現するか、味噌の種麹を使っての新しいチャレンジでした。結果、味わいにボリュームがでて、昨年に比べて飲みごたえが増したんです。

五味兄:今年もめちゃくちゃうまかった。種類不明の酒だね。元気出たよ。

佐藤さん:haccobaにしては、クセをだしにいった感じです。

ーー情報が渋滞しているのですが、聞けば聞くほどワクワクします。

五味兄:こういうのは、どんどんやっていきたい。休耕田をどうにかしたいというのもあって、僕らはこれから毎年お米を作って、農薬を減らしたり、作る面積を増やしたり、どんどんパワーアップしていく予定だから色んな人を巻き込んでいこう。来年もよろしくお願いします!

佐藤さん:いいですね!

五味兄:あの……昔サッカー部だったんだけどさ、ずっとレギュラーになったことないのよ。レギュラーには憧れがあるのよ。だから、レギュラーになりたいなって思ってる。

佐藤さん:笑。レギュラーにしましょう。


実際に飲んでみると、このワイワイが体に響くはず。どんな味わいか、自身の舌で確かめてくださいね。来年もワイワイできますように。

 

イベント満員御礼! たくさんのご参加ありがとうございました。

「WaiWaiゆずみそゴーゼ」発売記念トークイベント

haccobaの佐藤 太亮(さとう たいすけ)さん、五味醤油の五味 仁(ごみ ひとし)さんをゲストにお招きし、小倉ヒラクとのトークイベントを開催しました。

▲みんなでWaiWai!!
▲左から、五味醤油の五味 仁(ごみ ひとし)さん、 haccobaの佐藤 太亮(さとう たいすけ)さん

▲ぷくぷく醸造の立川さんも飛び入り参加!

 

ブログに戻る

▼あわせてお買物も▼

メルマガ「発酵友の会」

先行販売やお得なキャンペーン、会員限定のコンテンツやイベントのお知らせを受け取れます。

詳細はこちら

私たちのビジョン

発酵を通して自分の物語を生きる人へ。
発酵デパートメントの目指す先と会社概要はこちらから。

詳細はこちら