セミの声がうるさく感じるほど、すっかり夏。
夏はちょっと、ここではないどこかに行きたくなる日があります。そんなときは海や山もいいけど、キッチンへ向かうのもアリ。発酵の世界の扉はキッチンにもあって、家にいながら冒険ができるのです。
というわけで、学校の夏休みがはじまったところも多いので、今回は自由研究特集!自分で発酵食を作れるキットや本をご紹介します。すでに発酵にどっぷり浸かっている方は、さらに研究を重ねてくださいませ。
味噌も納豆も自分で作れる
定番のオススメは、納豆や味噌が作れるキット。
納豆キットに至っては、納豆菌が液体で届きます。もうそれだけでワクワクが止まらないし、納豆菌を大豆に混ぜているときはマッドサイエンティストの気分。味噌は数ヶ月、納豆は数日で完成します。
子どもと一緒なら、出来上がるまで観察日記をつけてみるものいいかもしれませんね。
毎日つくれる!漬物ワールドの奥深さよ
「納豆や味噌がちょっと手間かも…」と思ったら、下準備なしのお漬物はいかが。1、2日漬けたら完成して、夏野菜を美味しく食べられます。どんなものをつけたらどう変化するか?実験するだけで翌日のご飯がちょっと楽しみになります。
三五八漬けは会津若松の石橋糀屋さんによるもの。一般的な三五八(塩3:麹5:飯米8)に対して、こちらは、塩3・米5・麹8の割合でより麹の旨味が感じられる漬け床です。塩麹のように野菜や肉、魚をつけるのはもちろん、卵の黄身を漬けておくのも最高です。
ちなみに、さばのこんかは鯖の糠漬け、松浦漬はクジラの上顎のナンコツの酒粕漬。う〜ん、奥深いぜ漬物ワールド。
これができたら上級者!麹づくり
味噌や甘酒に欠かせない米麹。麹づくりは、2〜3日がかりで温度の面倒をみるので、少し大変!でも作れた日にゃ、菌への愛が爆発することでしょう。うまくできれば、あなたはもう発酵上級者です。
イナイセの新刊記念のワークショップは麹づくりの動画付きで、温度計や保温ボックス付きのキットもお届けします。事前にレシピがきになる方は、少し前の動画ですが下記もどうぞ。
参考動画:
https://youtu.be/vC_0TByHA90
作ったことのある方は、夏にぴったり酸味のある黒麹にチャレンジしてみてくださいね。
ベーグルと黒麹甘酒酵母パンの2wayキット
水瓶酵母室さんと、山梨県のオオトパンさんにご協力いただいた1キットで2種類のレシピが作れてしまうナイスなキットもおすすめ。レシピやパン・小麦粉などがセットになっていて、動画付き。小麦粉は山梨県産のゆめかおりの石臼挽き全粒粉と北海道産小麦のオリジナルブレンドで、1時間でとっても香りがよく香ばしいベーグルが作れます。
さらに!キットには、黒麹甘酒と容器がついてきます。「ベーグルだけじゃ物足りない」「もっと発酵を楽しみたい」という方向けに、なんと黒麹甘酒から天然酵母を自分で起こし、丸パンをつくるレシピもご用意。
あと、黒麹甘酒酵母ちゃんはあったかい方が元気になるので、夏は作りやすいのかも!と思ったりして。ただこれを味わうと、酵母パンのループから抜け出せなくなりますので、ご覚悟!
調べて、やってみて、考えて。
自由研究にぴったりな発酵ですが、時には菌たちが動き出すまで気長に待たねばならないこともあります。学生がやるなら夏休み終わり3日前は避けて、早めにとりかかるのがおすすめです。(それがなかなか、できないんだな……)