〈動画Update〉江戸前寿司を支え、伝統を背負った名バイプレイヤー「三ツ判 山吹」参上!

投稿者 :HakkoStaff on

江戸前寿司のシャリは、赤酢に限る。食いしんぼうなら、一度は聞いたことがあるでしょう?今にまで続くこのムーブメント、実は江戸時代にミツカンが火をつけたものなんです。立役者は、純酒粕酢(赤酢)「三ツ判 山吹」。

風味豊かでディープな旨味が静かに響く味わいは、3年熟成した酒粕と時間をかけて作り上げる製法による賜物。寿司に革命を巻き起こし、今なお寿司ラバーの心を鷲掴みにし続ける、唯一無二のお酢です。その歴史や、美味しさの秘訣を紐解きましょう。

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お話を伺った方
Mizkan(ミツカン)お酢博士 赤野裕文さん

山口県出身。広島大学工学部醗酵工学科卒業。1979年、(株)中埜酢店(=ミツカングループの以前の社名)に入社し、食酢の基礎研究やマーケティング、商品開発など食酢に関わるさまざまな分野を担当。2016年に(株)Mizkanを定年退職し、現在は食酢エキスパート社員として食酢の啓蒙活動を行っている。

純酒粕酢「三ツ判 山吹」ってなんだい?

純酒粕酢「三ツ判 山吹」は「味ぽん」や「カンタン酢」でもおなじみのミツカンが製造する粕酢です。江戸時代に創業者が作り上げた「三ツ判 山吹」を、製法はそのままに現代の食卓に合わせてチューニングして復刻!

通常、500mlボトルはミツカンミュージアムなどで限定販売しているところ、「コロナ禍でおうち時間を過ごす発酵ラバー・酢ラバーに自慢の酢を届けたい」との想いが共鳴し、特別にで販売する運びとなりました。

▲愛知県半田市にあるMIMことミツカンミュージアム。体験型でマイ味ぽんが作れる!

※感染予防の観点から、当面の間は休館

この酢はあなたの知っている酢じゃないぜ。ちょっと誕生物語から聞いていきなよ。

純酒粕酢「三ツ判 山吹」誕生はドラマティック!

▲MIM館内の展示の様子。約20メートルの「弁才船」で半田から江戸へ酢を運んだ

誕生したのは、210年以上も前の江戸時代のこと。もともと酒蔵を営んでいた創業者の初代中野又左衛門が、酒づくりで生まれる酒粕を原料にお酢づくりに転用したのがはじまりです。この時代、酒蔵が酢を作るのはタブーとされていました。理由は簡単。酢を作るときに必要な酢酸菌が酒桶に入ると、お酒が酢になってしまうからです。

しかし、幕府の政策変更により、灘のお酒が多く出回り始めたことにより、尾州半田の酒蔵に陰りがみられる中、挽回の一手として粕酢作りにチャレンジしました。

研究を重ねた甲斐あって、粕酢づくりは大成功。実は彼、粕酢の本格的な製造をはじめる以前江戸に下った際に、早ずしと出会い「米酢を粕酢にすることができたら、もっとおいしく手軽なすしが作れるはずだ」と確信していたのです。

その後、初代から引き継いだ二代目中野又左衛門が、粕酢づくりの技術をさらに進化させ、3年熟成の最上級の酢が完成。江戸前寿司の職人に売り出します。

当時の江戸前寿司は進化の途中。古くからある発酵させた「なれずし」から、ご飯に酢をまぶす「早ずし」が流行し、「押し寿司」や「握り寿司」が庶民の食べ物として定着しはじめた頃でした。粕酢は米酢よりも安価で、まろやかで砂糖を入れずに済むことからコストダウンにもつながり、風味や旨みが酢飯にあうと、江戸前の職人と江戸っ子の心をキャッチ。江戸の握りずし文化を支え、今なお寿司職人に愛されています。

▲出展 小泉清三郎著 「家庭 鮓のつけかた」より 吉野鮨本店所蔵

「なれずしなど発酵ずしが進化した寿司は、本来、握るものではなく、漬けるものであった。」と赤野さん。寿司の転換期に「三ツ判 山吹」を仕掛けるの、かっこよすぎる

「山吹」が完成した当時は、まだ商標登録が存在しなかった時代。半田中野の酢は丸勘(まるかん)と呼ばれるようになっていましたが、江戸では尾張からの酢には、すべて丸勘(まるかん)印が付けられていました。

そこで二代目は、最上級の酢を酢飯が輝かしい山吹色に染まることから、「山吹(やまぶき)」と命名。他の丸勘(まるかん)印と差別化し、現代でいうブランド戦略を行ったのです。

ちなみに「三ツ判山吹」と称されるようになったのは明治の時代になってから。山吹の中でも最高に出来が良いものに、四斗樽の三か所に焼印したことから命名されました。
(※江戸時代は三ツ判、山吹の2種類が存在しており、三ツ判山吹は明治時代に生まれた商品です。)

ドラマティックでしょう!中野又左衛門は、経営者と職人の頭を持ち合わせていたわけです。赤野さんからお話を伺っているときの発酵デパートメントスタッフは、ビジネス系ドキュメンタリー番組を視聴している気分でした。

→詳しくは、トークイベントで!

酒粕を3年熟成、日本でも希少な製法で醸造

▲3年熟成の酒粕。「三ツ判 山吹」は2年熟成の酒粕もブレンドし、現代の食卓に合うように作られています

▲「三ツ判 山吹」が作られている大阪工場は、甲子園球場3個分もあるのだ

この江戸時代から続く製法は今にも生きており、「三ツ判 山吹」はじっくりと時間をかけて作られています。まずは酒粕を1〜3年熟成させ、芳醇な香り、甘みや旨みを増やすところから。熟成した酒粕は水で溶かして酵母を加え、アルコールにしたのちに酢酸菌を加えて発酵させます。

一般的な酢は機械でかき混ぜるなど短期間で醸造するものが多い中、酢酸菌が膜を作り桶の中で自然に対流させる静置発酵で作られるのは、日本でもかなり貴重。製造を手がける職人さんは「かなり手間がかかり、繊細な作業だ」と話します。

赤味噌のような色合いの酒粕を見れば、飴色の酢が出来上がるのにも納得。原材料も酒かす(国内製造)のみ!こだわりぬいてつくるからこそ、香りや味わいに深みが生まれ、現代にも通用するような筋の通った酢が完成するのでしょう。

米を軸にして名バイプレイヤーを生み出す
中野又左衛門さすがっす

直接舐めて、深呼吸してごらんなさい。まろやかな酸味、旨みに、上品で主張しすぎない香りとコクが静かに響く。米と合わせると、吟醸香のような芳しさが広がり、米の甘みが引き立つ。酢の物にするとひとクセあって良いアクセントに。

江戸前寿司のシャリにあうと言われると普段使いできるの?と疑問を持ちますが、こりゃ調味料界の名バイプレイヤー。日本の食文化に根ざし、米にあう酢にしたことで、我々の食卓に上るあらゆる料理の主役を引き立てながら、存在感を表す味わいに仕上がっています。

小倉ヒラクを含め、食いしんぼうの集まりでもある発酵デパートメントスタッフ一同、「ウメェ」の一言しかでません。ウメェ。


→小倉ヒラクが「三ツ判 山吹」を推しに推している動画はこちら

オススメレシピを一挙紹介

名バイプレイヤーゆえレシピは無限大なのですが、おすすめレシピの一部をご紹介しましょう。

また発酵デパートメントでは、「三ツ判 山吹」をベースにスパイスを加えたクラフトコーラも提供中。山吹の芳しさが弾ける炭酸とともに広がる、爽やかなドリンクです。

酢って美味しくて、面白いのよ

色々とお話を伺った後、「とにかく『三ツ判 山吹』をいろんな方に知ってほしいですね」と、やわらかな笑顔で話す赤野さん。酢や発酵への愛に溢れたお話に頷くばかりで、「知ったら買わずにはいられないでしょ」と思う一同でした。 

通算視聴者数400名超!お酢博士と超ディープなお酢トーク!!!

さる9月28日、発酵デパートメントお座敷ステージでは、酢酸菌もびっくりの熱いトークが繰り広げられました。

ミツカンのお酢博士赤野さんと発酵デパートメントのオーナー小倉ヒラクによるお酢トーク!!!ミツカンの企業紹介はそこそこに、繰り広げられる寿司とお酢の歴史の話。「寿司の原型はミャンマーにあり?」「寿司の語源は酸し」「寿司は漬けるものだった!」などなど、和気あいあいとした会話の中に情報がすし詰めでした。最後は発酵デパートメント特製の山吹コーラを飲んで、「アディお酢!」とフィナーレ。たくさんの方にコメントをいただき、発酵デパートメント一同大興奮で幕を閉じました。

見逃したあなた、今から発酵沼に入門したい君、もう一度赤野さんに会いたい私へ。
ご安心ください。アーカイブ配信がございます。



みんなで一緒に酢漬けになろうではないですか。

※「三ツ判山吹」は、株式会社Mizkan Holdingsの登録商標です。


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