発酵デパートメントオーナー小倉ヒラクが、各地の旅で出会った発酵文化や、お店の運営で考えたことをお届けします。長文だったり一言だったり、日記形式で気軽に書いてます。
前回>>#07 日本人にとっての塩と醤油
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みなさん、発酵してますか?
おかげさまで、発酵デパートメントのECサービスも着実に成長中。
8月から、僕の住む山梨県塩山に物流センターを引っ越すことにしました。
(それまでは下北のお店の近くに借りた小さな部屋で配送してたんですが、もうモノを置ききれない…!)
引っ越し先はなんと!下北倉庫の20倍以上の広さ。小さな村の小学校くらいあります。
一緒に物件を見に行った、発酵デパートメントの物流パートナー、CAPES代表の西尾さんから「ここの一階で物流サービスやりたいです!」との申し出がありました。それはなんと素晴らしいアイデア!ということで、センターの一階をCAPESさんとシェア。このたび一緒に考えた物流サービスが立ち上がることになりました。
その名も、3rd WAVE LOGISTICS。
マガザンキョウトチームがロゴとキャッチコピーをつくってくれました。
塩山の新物流センターの一階は、CAPESさんの新サービスの拠点。
発酵デパートメントの荷物はもちろんですが、新時代の志を持つブランドの荷物を預かって、物流を伴走する場所になります。
サービス立ち上げの背景
CAPESさんと発酵デパートメントがパートナーシップを締結したのは2022年の春。各地に残る多様な発酵食品を自社で注文して流通させるために、ロジスティクス(物流+商品の発注/在庫管理)を強化する必要がありました。そこで両社で様々な取り組みを行い、現在では最大700以上の、量販店ではもちろん地域のアンテナショップでも手に入らないようなユニークな商品をお客様に届けることができるようになり、かつ事業としても継続性が出てきました。
発酵デパートメント 小倉ヒラク × CAPES 西尾浩紀が語る、物流は守りじゃない:CAPES
事業立ち上げ期は、マーケティングや顧客サービスなどに投資が集中しがちですが、発酵デパートメントの最大の投資はロジスティクスでした。潤沢でない元手をここに集中させることで、結果的に魅力的な売り場や顧客体験が生まれていきました。僕たちにとってロジスティクスはコスト最適化の手段ではなく、事業のコンセプト、存在意義を証明するための心臓だったのです。
発酵デパートメントが、当初のコンセプトを損なうことなく(むしろさらにコンセプトを尖らせて)事業を展開できるのは、ロジスティクスへの投資のおかげ。ベンチャーやニッチな事業のブレイクスルーはロジスティクスから始まることも往々にしてあるんじゃないかなと思います。
日本の食の産業において、各地の多様で魅力的な食品があるのにも関わらずお客様に届かないのは、多様な商品が適正な価格で届く流通が整備されてない事情もあると感じています。
食品だけでなく、きっと多くの産業でロジスティクスがボトルネックになっているのでしょう。そこで!合理化の手段だけでない新世代のロジスティクス、CAPESさんと発酵デパートメントのような関係性が増えていくことは社会に良い影響をもたらすんじゃないかなと期待しています。
そういう願いを込めて、CAPESさんの今回始める「3rd wave logistics」のリリースの共同声明を出す次第です。
ご興味ある方は、下記のリリースから詳細ご覧ください。