発酵デパートメントの未来を一緒になんとかする人来たれ!採用情報〈2025/10/23更新 〉

こんにちは、発酵デパートメントオーナーの小倉ヒラクです。嬉しいことに、またお店で一緒に働く人を募集することができるようになりました。
思い返してみると本格的な求人は出したのは二年半ほど前。この時に集まってくれた人たちがいまや現場の中核を担い、発酵デパートメントは3歩進んで2歩下がる...を繰り返しながら確実に成長してきています。うれしい。
前回求人時よりも組織はずいぶん安定し、長い目線で事業を継続できる最低限のビジネスモデルも見えてきました。社会的な認知も拡がり、とりわけ海外からわざわざ下北沢のお店を目指してやってくる人が格段に増えました。信じられないことですが、世界レベルで「発酵の聖地」になりつつあるようです。しかも!僕のホームグラウンド山梨県甲州市に二号店もオープンし、小さな町にも関わらずちゃんと商売が成り立っている。
創業当初に「こんな風になったらいいな...」と思っていたイメージを現実が追い越し、次のステップは僕だけでなくお店に関わるみんなでせーの!で作っていく段階になりました。事業が成長したぶん、新たな人が必要です。
ということで。
あらためて発酵デパートメントの未来を担う善き人を募集します。
今回の呼びかけは「なんとかしたい人来たれ!」です。
↑料理家や醸造家、発酵好きが集まるコミュニティの場です↑
<前提>求人のスタンス
発酵デパートメントの求人にはルールがあります。それは「代表の僕以外が文章をいじってはいけない」です。求人媒体にも記事を乗せることはなく、自分とこのWEBサイトで、代表が自分で書いた記事のみ。
これすべてミスマッチを防ぐことが目的。現場のスタッフが書いても、求人媒体の人が書いても絶対良さげなこと書いてしまう。「安心して働ける和気あいあいとした職場です」とか「いろんなことに挑戦して成長できる環境です」とか。
....だまされてはいけないッ!
まだできて5年しか経っていないピヨピヨ会社に過大な夢を抱くのは危険。
オレたち、足りてないことばっかり!仕組みがなさすぎてカオス!明日はどうなるかわからない!それが現実。我々はあなたを成長「させてあげる」ことはできない。安心して働ける職場は「自分自身で」つくらなければいけない。
たいへん申し訳ないが、新人をお客さんとして迎えるだけの余裕は僕たちにはない。
ワガママ言うようだが、僕たちがいま出会うべきは「発酵デパートメントの未来をなんとかするために一緒に汗をかいてくれる人」なのです。
「おいおい、明日どうなるかわからない会社なのに頑張ってなんとかしろ!ってひどくない?」
ごもっともです。僕だってそう思うよ。
でもしょうがない。小さい会社では新しく入る一人が事業の運命を左右しちゃうんだもの。
大変な条件だということを自覚の上で、もしかしたらを僕は期待する。足元おぼつかないピヨピヨ事業をなんとかするの、面白そうかも....!と感じてくれる奇特な人を。
自分の求人スタンスを一言であらわすと「基本やめとけ」です。
僕も40過ぎのおじさんになって実感します。安定は素晴らしい。挑戦は怖い。人は20代後半くらいになったら人格固まってそんなに成長しない。
転職に「自分が変わること」をそんなに期待しないほうがいい。
その上で。その上でだよ。万が一「発酵デパートメントに興味がある。今の自分の力を使ってこの妙な生物が死なないようにして、奇妙に進化していく様を見てみたい」と思う人がいたとしたら、思い切って名乗り上げてほしーーーい!
A:正社員フルタイム店舗スタッフの募集(1-2名)
発酵デパートメント店舗で働く人を募集します。
飲食・物販の業務を担当します。売場作り、調理補助、フロア業務と店舗運営のための業務に幅広く関わる求人です。基本的には正社員登用を前提とした求人なので、腰を据えてキャリアを考えたい方、発酵に関わるキャリアをつくっていきたい人向けです。
<店長候補もぜひ>営業計画の策定やシフト管理など、店舗運営の経験がある人は、近未来の店長候補に挑戦してほしいと思います。
【業務内容(基本)】
・売場づくり(納品や棚づくり等)、レジ業務
・キッチン業務(調理補助、食材の発注管理、ドリンク作り等)
・フロアー / 接客業務
【業務内容(店長候補)】
・営業計画の策定 / そのための数字の読み解き
・シフト管理と現場スタッフのマネージメント
・売り場のクオリティ管理、イベント企画
【基本条件】
・事業のビジョンに共感してくれること
・正社員登用時、給料は月額23万円〜(ボーナス別途)
・店長候補の場合、給料は月額30万円〜(ボーナス別途)
・週5フルタイム、土日入れる方
・飲食か物販どちらかの経験がある方歓迎
【条件補足】
☆基本的には時給制(1,230円〜)から研修スタート
☆三ヶ月後に社員登用あり(試用期間後、能力に応じて社員登用を相談)
☆研修プログラムあるが、最低限なのはご了承を
【求められるもの】
・おもてなしの気持ち
・わからないことがあっても人に聞いたり自分で調べてなんとかする力
・社内外の人との協力のなかでこぼれ落ちるコミュニケーションを拾える力
・自分ではなんとかできないことを把握して人に伝える力
・優先順位を整理して自分を追い込まずに仕事に取り組める力
【未来のキャリア例】
A:店長
B:企画・催事担当
C:MD・商品企画
↑台湾出張の一コマ。楽しそうだけどこの後食べ歩きしすぎで体調悪くなったりも↑
【こんな感じで働きます】
☆自分で考えて働きます
大手食品店、チェーン系の飲食店とは違って仕事が平準化されていません。ある程度のマニュアルはありますが、自分の裁量で動く場面が多い職場です。
☆複数の業務を担当します
飲食だけ、小売だけ、ではなく店舗に関わる複数の事業を担当します。日々のルーティンを基本として、売り場づくりや商品の仕入れ提案、催事の企画など自分で提案していく仕事も担当します。
☆発酵沼に強制的にハマることになります
日々日本各地、世界各地から発酵食品の見本が届いたり、醸造家自身がお店に遊びにきてくれたりします。お店でも発酵食品の仕込みワークショップなどを開催し、お客さんにも発酵強者がたくさん。あなたの発酵愛が試されます。
【向いてる or 向いてない】
☆向いてない>決まった仕事をこなしたい人
きちんと仕事の範囲が定められた中で仕事をこなしていきたい人には、部門越境のイレギュラーなタスクが出てくるのでストレスになると思います。
☆向いてない>一つの職能を極めたい人
例えば料理家として、デザイナーとしての職能を極めるスペシャリストとしての「足し算のキャリア」はオーナーシェフのいるレストランやデザイン事務所で働くほうがベター。料理やクリエイティブにも関わりますが、それ以外にも小売や商品、催事の企画、ロジスティクスの整備や経営数値の管理など、様々な要素を学びながら自分の強みをつくる「掛け算のキャリア」を目指すであれば発酵デパートメントは悪くない場所だと思います。
☆向いてる>人に良い影響を与えていきたい人
自分の好きなことを発信して、人や社会を動かしていきたいと思う人にはぴったりな職場です。発酵を通して、自分自身そして関わる人の人生に良い変化を起こしていくことを楽しめる人の応募を待っています。裏を返せば「好き」が自分で完結しがちな人はルーティンの仕事以外が提案できず、未来のキャリアが発展していきません。
☆向いてる>自分自身についての言語化が得意な人
お客さんや同僚、醸造家やクリエイターなど、発酵デパートメントは多種多様な人が行き交うコミュニティです。その中で自分の得意なこと、苦手なこと、好きなこと、嫌いなことを積極的に言語化して人に伝えていくことで、自分の力を活かせるポジションで活躍できます。逆に言えば、自分の感情のコントロールが苦手な人、自身のことを伝えるのが苦手な人は孤立してしまいます。つらい。
【今後のキャリアについて】
店舗の運営を基本として、自社商品の開発、展覧会や催事の企画運営、映像や音声、書籍などのコンテンツ開発など様々な事業を手掛ける「メディア商社」としての側面もあります。そんな中で店舗はダイレクトに商品を触り、醸造家やお客さんと直接コミュニケーションを取ることのできる事業の基本です。下北沢の現場で力をつけて、さらに店舗にとどまらないスペシャルな仕事をつくっていければと思います。

↑発酵ラバーで賑わう、下北沢の新名所となっています↑
B:パートタイム店舗スタッフの募集
発酵デパートメントの下北沢店舗で働く人を募集します。
飲食・物販両方の業務を担当します。売場作り、調理補助、フロア業務に関わります。ご近所に住んでいる、醸造や食品、農学専攻の学生で無理なく働きたい人向けの求人です。
【業務内容】
・売場づくり(納品や棚づくり等)、レジ業務
・キッチン業務(調理補助、食材の発注管理、ドリンク作り等)
・フロアー / 接客業務
【基本条件】
・事業のビジョンに共感してくれること
・週2日以上、土日入れる人
・時給1,230円スタート、1〜3ヶ月の研修期間あり
・飲食か物販どちらかの経験がある人歓迎
・スマレジ操作ができる人歓迎
【条件補足】
☆半年単位で社員登用相談可能(試用期間後、能力に応じて社員登用を相談)
☆研修プログラムあり
☆イベントや商品の企画のチャンスあり
【求められること】
・積極的にコミュニケーションを取っていく力
・自分ではなんとかできないことを把握して人に伝える力
・優先順位を整理して自分を追い込まずに仕事に取り組める力

↑東京を離れて、各地域で展示や催事を行うことも↑

↑気づいたら発酵食や料理のことに詳しくなっています↑
<コラム>期待値のズレを防ぐためのメモ
最後にお互いが納得して働くためのいくつかのトピックスを記しておきます。
求人項目に載せにくいポイントの補足として読んでいただければと思います。
【欲しいものは自分で作っていく意識】
僕たちのような小さな会社では、制度やルール、学ぶ機会など必要なものは経営者と一緒に「自分たちでつくる」意識が必要になってきます。入社後に「なんでこんなものも用意されてないんだ」と憤りのないようにきちんと記しておきます。「これが欲しい」というものは、待っていても与えられるかどうかはわからない。自分で作っていくスタンスが必要になります。(もちろん法律としてルール決めされている制度や条件は遵守した上での話です)
【あなたの思うよりも、裁量は大きい、けれど…】
これまで入社した人の多くが口にすることですが、発酵デパートメントは現場の一人ひとりの裁量が(あなたの思うよりも)大きい。それは代表の「やってみなはれ」的な性格に起因します。裁量が大きいというと、自分のやってみたい事がどんどん実現できる、という良いイメージがありそうですが、実際は自分で決めることの怖さとの戦いです。
自分の意志でプロジェクトや商品をつくっていくことは、ちょっと離れたところから見ると楽しそう、ですが自分でやるとなると逃げ出したくなるくらいのプレッシャーがかかります。「色々やってみたい」「自分でしかできない仕事をしてみたい」とまだ自分の土俵を持てていない若い社会人ビギナーが願う「仕事の自由」は、いざ直面すると自分との戦いです。もちろんそれを乗り越えられるよう先輩スタッフもサポートするし、責任は会社が取ります。が、「自由に敗れて折れる」というケースも往々にして起こり得ることを知っておいてください。挑戦は楽しい、しかし苦しいのだ…!
【不器用な人の応募が多いです】
小売主体の小さな事業なので、大企業やIT、コンサル業のような高待遇を保証できません。なので発酵デパートメントに応募する人の傾向としては、キャリア志向やバリバリ稼ぎたい!というアグレッシブな人とは逆で、「発酵に興味あります!」あるいは「自分らしさを発揮できる仕事をしたい」というマイペースな人が多いです。それ自体は素晴らしいことなんですが、発酵大好き!というオタク気質は概して不器用(ちなみに代表の僕もそうです)。そして後者の自分らしさを大事にしたい人もわりと不器用な人が多いです。
そんな感じの職場に実際入社してみると、コミュニケーション能力が人によって凸凹で、しばしばぶつかり合いが起こったりします。この凸凹は、コミュニケーション能力に長けている人ほどつらい。この凸凹はモノと場所を動かす実業の宿命で、根本的には解決しないと僕は思っています。応募してくれる人のなかには、まれに上昇志向のキャリアに疑問を持ったコミュニケーション強者もいるのですが、そういう人ほど応募する前にこの凸凹に自分が耐えられるかちょっと想像してもらえるといいなと思います。
【理解したい気持ちが仕事も人も動かす】
スキルや経歴では規定できないけれど、発酵デパートメントで働くうえでもっとも大事なものは「理解したい気持ち」なのではないかと思うようになりました。この「理解したい気持ち」は、複数のレイヤーに及んでいます。何千年も続く発酵文化を理解したい、お店に集まるお客さんを理解したい、一緒にはたらくチームのみんなを理解したい、そしてその根底には、自分自身のことを理解したい。理解したい気持ちが、知識の深みを、仕事の深みを、そして人生の深みをつくります。自分自身を理解することで役割が生まれ、チームメイトを理解することでリーダーシップが生まれ、お客さんや社会を理解することで企画や商品が生まれていきます。何かを理解したいという気持ちが、説得力のある行動と思考の源泉となり、それが人や社会をうごかす表現につながる。こういう考えに共感する人とぜひ一緒に働きたいと思います。なお、この「理解したい気持ち」の価値を、麹菌モデルとして社内の人事評価用に使っています。こんなヤツ↓

【最後にもう一度。なんとかする人の力が必要です】
発酵デパートメントの次のステップのために最も必要なのは「なんとかする力」です。基本的な業務担当は、話し合いをもとに割り振ります。ただし規定の業務に当てはまらない仕事が発生するため(イベントや商品開発など)、担当以外の業務や経験者がいない業務に立ち向かうこともしばしば。その時に、新たなことに挑戦する強さやあるいは自分にできないことを伝えて他の方法で立ち向かうしなやかさが求められます。
組織というのはめんどくさいもので、こんな小さい会社でも放っておくとすぐ縦割り化し、部分最適のために事業全体には貢献しない仕事がどんどん増えていって成長の芽を摘んでいきます。そういう歯車のズレを察知してなんとかする。自分ではなんともならん!と思ったらなんとかできそうな人に頼る。そういう粘り強さと柔軟さを持った人が必要です。
このページの文責:小倉ヒラク(発酵デパートメントオーナー)
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