2022年の振り返り。小倉ヒラクの買ってよかった発酵食品



みなさん、発酵してますか〜?
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

2022年の発酵デパートメントは、展覧会や出張店舗など、たくさんのことにチャレンジしました。オーナーのヒラクさんも西へ東へ大忙し。発酵デパートメントの活動のみならず、小倉ヒラク個人でも書籍の出版やテレビ番組の監修までおこない、文字通り飛び回っておりました。

人にも発酵食品にも出会いまくった、ヒラクさんの2022年を振り返りながら、よく使った・感動した発酵食品をご紹介します。

 

アイテム数3倍・売上2倍!躍進の年

ーー2022年はどんな年でしたか?

ヒラク:僕個人としても、発酵デパートメントの事業としても前進した年でした。

2020年、2021年はコロナ禍もあってかなり苦しんでいましたが、おかげさまで2022年はお店の売上はグンと伸びて2倍近くになったし、いろんな人に発酵デパートメントを知ってもらえました。

初めてお店を飛び出して、北陸エリアで開催した「発酵ツーリズムにっぽん/ほくりく」や西東京エリアの発酵ツーリズム「発酵で旅する東京の森」、大阪の阪神百貨店に出店して、外の世界へ広がったと思います。

僕自身、本を書いて、テレビ番組の制作に携わって、展覧会のキュレーションをして……と、個人のクリエイターとしての活動をすごく頑張った実感があります。

 

ーー本当にお疲れさまでした。発酵デパートメントのトピックスは、全国各地への出店のほかにも色々ありましたね。

ヒラク:そうね。週に2回更新している、ラジオ「#ただいま発酵中」の視聴者数が伸びたのがうれしい。毎回、5000名くらいの方が聞いてくれるまでに成長して、すでに2023年も全国各地へ出張して公開収録する予定があります。

下北沢のお店は、アイテム数が大爆発を起こして600点を超えました。オープン当初は200点ぐらいだったので、2年半かけて3倍!過去最高のラインナップに仕上がっていて、本当に面白いですね。

ーーどんなアイテムが増えたんですか?

ヒラク:大幅に増やしたカテゴリがあって、ひとつはお酒、もうひとつが北陸関連のアイテムです。この2つはお店でみんなが楽しんでくれる大きなポイントになっています。

お酒は春から夏にかけて冷蔵庫を増やして、商品数を3倍ぐらい増やしました。僕の肝いりでセレクトして、限定酒や変わった銘柄など、一般的な酒屋さんだとあまり手に入らないものをいっぱい揃えています。少しずつ輪が広がって、最近はお酒好きの方がパトロールにくるようになりました。

北陸関連のアイテムは「発酵ツーリズムにっぽん/ほくりく」のプロジェクトで、調査中に出会ったものや展示協力してくださった蔵元のアイテムが入荷しています。僕自身、これまで北陸の発酵物が奥深いのはもちろん知っていたけど、なんだか謎な部分があったんです。今回の展覧会を通してグンと解像度が高まり、北陸がひとつの独立した地域だということがよくわかりました。

ーーでは、お店の棚を見つつ、2022年によく使った・感動した発酵物をご紹介してもらいましょう。

 

みりんとす誕生のきっかけに。
おうち料理が捗った2022年前半

ヒラク:最初に紹介したいのは、「心の酢」と「三州三河みりん」。この2つは発酵デパートメントでも定番人気のアイテムでもありますね。

実は2022年の前半、新型コロナの関係でお店の営業時間が短くなったり、イベントが開催できなかったりして、自宅にいる時間が長かったんです。そこで発見したのが、みりんとお酢を合わせた万能調味料。これを入れると料理が急においしくなるから、台所で色んなレシピをどんどん実験して大量消費しました。

 

ヒラク:その実験がそのまま「みりんとす」の商品化にも繋がっていて、実際に「みりんとす」の原料も「心の酢」と「三州三河みりん」なんです。ポークビンダルーやチャーハンなどに入れると、最高。使い方は買ってくれたみんなで研究していってほしいです。

 

ヒラク:同じくお酢でいうと、ミツカンの「三ツ判 山吹」が、うちでも定番です。1本だけで味が決まるので、僕は半分醤油の代わりみたいにして使っています。煮炊きにも使えて、ちょっと和えものや炒めものなんかにも便利。ここまでが2022年の前半ですね。

 

北陸の発酵に魅せられた。怒涛の2022年後半

 ヒラク:後半はやっと外へ出れるようになってきて、「発酵ツーリズムにっぽん/ほくりく」も始まり、北陸の発酵食品に触れる機会が増えました。

出会ったときに衝撃を受けたのは、「小鯛の笹漬け」(※)。

福井県小浜の連子鯛を軽く酢漬けにしたもので、お店の飲食スペースでもレギュラーメニューになっています。

味わいはもちろん、北陸の土地の歴史がみえるパッケージも良い。発酵刺身と名付けて愛でまくっています。現地の工場の様子は、ラジオ「#ただいま発酵中」でも取材しましたね。

 ※出会ったときのエピソードは、展覧会に連動して発刊された書籍「発酵ツーリズム ほくりく」にも載っています。

▲現地で見学したときの様子。皆さんの手さばきにほれぼれ

▲動画も是非ご覧ください!


ヒラク:あと、北陸の醤油はよく使うので、常備するようになりました。薄口醤油より少し味がしっかりしていて甘味もある、ちょうど関東と関西の中間の味わいで、使いやすい。だし醤油みたいな感覚で割と何にでも使えて、シンプルでさっぱりしていて品がいいので、後口の良い料理が作れます。


いまよく使ってるのは、ヤマト醤油味噌「ひしほ醤油」と谷川醸造の「米飴しょうゆ」。

「米飴しょうゆ」はお餅につけたり、きんぴらとかの甘辛い料理に使います。最近は米飴ってあんまり馴染みがないと思うんだけど、富山県や石川県には米飴屋さんがけっこうあります。僕は砂糖をたくさん使わない暮らしをしているので、こういう調味料は便利でうれしいです。

 

ヒラク:最後に紹介するのは、「羅臼昆布」!2022年は改めて出汁に注目して、意識的に使うようになりましたね。永平寺で精進料理を習って、精進出汁の野菜をコトコト煮込んで、旨みを重ねていくことも学びました。自分の体に北陸フレーバーが浸透して、昆布出汁の使い方の理解も深まったと思います。

羅臼昆布は水につける時間が短くても出汁が出るので、かなり便利。寝る前とか水に放り込んでしばらく放置しても、うっかり忘れたら鍋に水を入れて火をつける段階で昆布を放り込んで煮立てても大丈夫です。煮立てると出汁の色が少し濃くなるんだけど、気にしない。日常的に使うならこれくらいラフなほうが良いですよね。

 

2023年はどんな年?

SNSで「2023年は外に出る機会を減らしてゆっくりする」「発酵デパートメントを整えることに専念する」とつぶやいていたヒラクさん。しかし、この記事を書いているいま、ヒラクさんは仕事でインド・ネパールの旅に出ています。

2023年は卯年、跳躍の年になりそうですよ!

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