種麹 20g
種麹 20g
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実はビギナーにオススメ!麹自体をつくれる種麹
九州味噌を仕込む時用の麦麹のスターターとなる種麹。
甘旨の九州味噌をつくりたい方はぜひどうぞ。以上!
…ではないんです。実はこの麦麹用種麹で、スタンダードの米麹もつくれます。
僕も何回か実験してみたのですが、実は麹づくりビギナー用にはこの種麹、激しくアリなのでは?
と思う次第です。
それはなぜか。初速の温度が上がりやすいんです。
家庭での少量の麹づくりでは、最初温度が安定しない。ところがこの麦麹はめちゃ立ち上がりの加速が速い。マリオカートでいうとクッパです(←わかってくれる人いるかな)。
少量の米麹づくりにも使える便利な麦麹用種麹。
愛知県豊橋で600年以上続く由緒正しい種麹メーカー、ビオック(糀屋三左衛門)がつくっています。
良い種麹を使って、どうぞ麹づくりのテクを磨いて下さいね。
※現在オンラインストアでは麦麹用種麹しかお取り扱いがございません
※こうじづくりワークショップで使用している種麹と同じものです
内容量:20g(=麹10kgぶん)
製造者:糀屋三左衛門(ビオック)愛知県豊橋市牟呂町内田111−1
コウジカビの番人、種麹屋
酒や発酵調味料のスターターとなる麹。これは米や麦などの穀物にコウジカビという特殊な発酵カビを生やしてモコモコにしたもの。最近の甘酒や塩麹の人気で手にしたことのある人も多いと思います。でね。実は麹をつくるためコウジカビを培養して卸売する驚きの文化が日本にはあるんですね。今回は奥深き種麹(たねこうじ)の世界に皆様をご案内いたしましょう。
コウジカビとはなんぞ?
カビと聞くと反射的に「バイキン?」と身構えてしまいますが、地球上に膨大に生息するカビの仲間には、なぜか人間に懐いて役立つ働きをしてくれる変わり者がいるのです。
日本においてその代表格がコウジカビ。風通しが比較的良く、適度に湿度のある温暖な場所を好む白〜薄黄緑の美しいカビです。ラテン語名でアスペルギルス・オリゼと言います。アスペルギルスというのは、ユダヤ教の祭事に使う、じょうろのように水を吹き出す用器。オリゼは稲。稲に棲み着く、じょうろから水を吹き出すように胞子を生やすカビという意味です。
カビ毒をつくらず、穀物の栄養を分解して甘味や旨味を人間にプレゼントしてくれる、和食独特の味覚の縁の下の力持ちなんですね。

知られざる種麹屋の仕事
このコウジカビ。その有益性が注目され、日本においては600年以上前(千年以上前という説も)から安定的に培養する技術が発展していったようです。
その方法がなかなか科学的。普通の菌が耐えられない強アルカリ性の環境にめっぽう強い特性を活かし、モコモコに胞子(種)が生えた麹を灰のなかに埋めて長期間保存。必要な時に必要な量だけストックから胞子を取り出して穀物に振りかけてまた麹を再生産する方法を編み出したのです。
古代は神官がこの仕事に従事していたらしいのですが、室町以降になると民間でカビのストック管理と品種のかけ合わせを行う専門集団が生まれます。これが種麹屋の起源。
現在は僕の確認した限りだと8〜9社の種麹屋さんが日本各地に散在しています。なかでも最も古いルーツを持つと言われている(古すぎて本人たちもよくわからないらしい)のが愛知県豊橋の糀屋三左衛門(ビオック)と京都市内の菱六の2社。沖縄には泡盛醸造に使う黒いカビに特化したメーカーも。
種麹屋の社内にはカビの培養や分析を行うラボがあり、古代の神官の仕事が現代的にアップデートされた不思議な光景が広がっています。顕微鏡がない時代から微生物の働きに気づき、それを商売にしていたなんて、日本人の発酵リテラシーの高さにビックリ!

